整備士が知らない…かもしれない整備工場の苦情相談担当者の『ひ・と・り・ご・と』

整備士が整備工場で勉強しようと思っても出来ない整備に関わるユーザーからの苦情、整備工場からの相談を綴ります。法律的なところは専門家ではないので鵜呑みにせず参考程度に。古い話で記憶もあやふやですが自分の笑える失敗話や整備の話もほんの少し。依頼があれば事例内容を紹介する講習会もやります。実例を知ってトラブルを防止しましょう。

過ぎたるは猶及ばざるがごとし

 ブレーキ・パッドを磨耗させ過ぎて土台部の鉄を削った車が入庫した。

 当時のブレーキはドラム・ブレーキ全盛で、乗用車でもディスク・ブレーキは珍しく、採用されていても前だけというのが一般的。しかも今時のようにキーキーと摩耗の警告音など鳴らなかった。

 そのブレーキディスクのパッドを新品に交換する際には鳴きの防止と初期の“あたり”をつけるため、粗めのペーパーで新品パッドの角や面取りをした。

 その『あたり』や『鳴きを防止』する作業を初めて頼まれた時に先輩は、「ペーパーで削るよりグラインダーで削る方が早くて楽だ」と教えてくれた。

 

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