整備士が知らない…かもしれない整備工場の苦情相談担当者の『ひ・と・り・ご・と』

整備士が整備工場で勉強しようと思っても出来ない整備に関わるユーザーからの苦情、整備工場からの相談を綴ります。法律的なところは専門家ではないので鵜呑みにせず参考程度に。古い話で記憶もあやふやですが自分の笑える失敗話や整備の話もほんの少し。依頼があれば事例内容を紹介する講習会もやります。実例を知ってトラブルを防止しましょう。

延焼した車の求償は出来ない?

 

 

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   事業者から話を聞いてほしいと連絡があった。

 「弊社のユーザーだが、保険会社と裁判すると言って怒っている。私(相談事業者)も保険会社の言うことが腑に落ちない。個別案件でどうこうしたい、という話ではなく、裁判をするのが正しいかどうか方向性だけでいいから教えてほしい」という話だ。

   

 事業者が受けたのならユーザーの事故の相談か、あるいは過失割合の話か…それなら当方が聞いてもどうにもならない。

 聞くだけ聞いて断ればいいと思って話を聞いたが、事故などではなかった。

 

 ユーザー宅に車庫はあるが、自宅から少し離れた場所に友人や親戚等が来たときにいつでも『無料』で使っていいと言ってくれた近所の人の空き地(と聞いた)があるという。

 

    無料だけに借りて迷惑はかけられないと、一応「空き地(駐車場)内で発生した損害等については故意過失に関係なく、一切の責任や損害賠償等を土地所有者に求めません」というような文言を書いた誓約書を作って渡した、らしい。

 

    ある夜、ユーザー宅に友人が泊まりに来たそうで、友人の車を自宅車庫に置き、自分の車をその空き地駐車場に停めていたところ、駐車場の隣の家(空き地所有者とは別)から火が出て、車が延焼したという。

 

    出火原因はさておき(重過失ではない)、火元である家主のこともユーザーはよく知っており、「火災保険に入っている」こと聞いた。

 当然それで弁償してもらえるものだと思っていた。

 

掲載から1ヶ月が経過したので続きは以下に移動しました。

https://note.com/carrot3/n/nfa5010a6762b