整備士が知らない…かもしれない整備工場の苦情相談担当者の『ひ・と・り・ご・と』

整備士が整備工場で勉強しようと思っても出来ない整備に関わるユーザーからの苦情、整備工場からの相談を綴ります。法律的なところは専門家ではないので鵜呑みにせず参考程度に。古い話で記憶もあやふやですが自分の笑える失敗話や整備の話もほんの少し。依頼があれば事例内容を紹介する講習会もやります。実例を知ってトラブルを防止しましょう。

作業スキルの分別

 

 「激安」看板を掲げる整備事業者で、HIDヘッドライトに交換(部品代込みで15000円)してもらったが、翌日に点灯させると元のものより暗く、そのまま点けていたら切れた(点かなくなった)。

 

 交換した事業場に苦情を言うと、新しいものに付け換えてくれたが、交換したHIDは、生産国名すら表示されていないもので、この交換作業時に防水キャップを割ったのかそれまで曇っていなかったヘッドライト内部が曇るようになった。

 思えばヘッドライトテスターもなく、光軸調整作業も壁に当てて行っていた。

 

 そんな様子からこの工場が信用できなくなって、車を購入した事業場に持って行ったところ、そこは「違法事業場(未認証工場のことを言おうとしているのか?ヘッドライトは関係ない)」ではないかといっていた。

 

 そこでお金を返してもらおうとおもうのだが・・・という話。

 

 お金に関することは答えず、それ以外のことをユーザーに説明した。

 

 相談者だけでないが、ユーザーの苦情はたいてい「素人だからわからない」とか、「知らないからだまされた」といいます。

 

 

  今回の場合もそうですがキャッチでもなければ電話がかかってきたわけでもなく、激安がどの程度かは知らないですがその看板に吸い寄せられ、提示された金額に納得し、その工場を信用して選んで作業を依頼しています。

 

 その工場がいいとか悪いとかは別にして、見積書も契約書もなく作業が依頼出来るのはよほどの付き合い深い事業者です。

 

 今回の件で契約違反があるならそれを証明(立証責任)し、改善するようその事業場に望むしかない、と思います。

 

 また、違法行為かどうかは作業内容によりますが、今回の作業では違法行為に該当しないと考えられるのではないでしょうか、とアドバイスするに留めました。

 

 考えたら作業スキルは外からではわからないから、 激安 とかの看板だけに翻弄されないよう、店選びは慎重に、としか言いようがないかもね。