整備士が知らない…かもしれない整備工場の苦情相談担当者の『ひ・と・り・ご・と』

整備士が整備工場で勉強しようと思っても出来ない整備に関わるユーザーからの苦情、整備工場からの相談を綴ります。法律的なところは専門家ではないので鵜呑みにせず参考程度に。古い話で記憶もあやふやですが自分の笑える失敗話や整備の話もほんの少し。依頼があれば事例内容を紹介する講習会もやります。実例を知ってトラブルを防止しましょう。

ウエスで慰謝料と損害賠償


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    半年ほど前、馴染みのA整備事業者にエンジンの重整備(といっても腰上までのようで内容は割愛)をしてもらったというユーザー。

 

    先日、走行中にエンジン付近から『カタカタ』とか『ピシピシ』とか、回転に同期した音(回転に同期というのはユーザーが言ったのではなくニュアンスで判断した当方の形容)が出始めたので、大きな故障に繋がるまえに、と思い、たまたま通りかかったB整備工場で点検してもらった。

 

    両方ともキチンとした(この表現に他意はない)認証がある整備事業者だが、B整備工場から「以前どこかで何か修理をしたか?」と聞かれた。

 ここは正直に「半年くらい前にA事業者でエンジンの修理をしてもらった」と伝えたところ、B工場は「自分でエンジンの中を何か触ったか?」と重ねて聞いてきたので「自分はエンジンを見ても何が何かさっぱりわからない。オイル交換すら(A事業者に)まかせっきりだ」と正直に答えた。

 「では前の工場が置き忘れた可能性がある」といって一片の布を見せてくれた。

 どうやらウエスのようだといっていた。(とユーザーが言う)

 (B社もこんなこと言わなくていいのに、と個人的には思ったけど仕方ない)

 

    このウエス上のものの端部が回転に同期して当たり、音が出ていたようだ。

 原因がわかればなんということはないのだが、ここまで話を聞いてからめんどくさい話の流れになる。

 

 説明したユーザーは、「これは明らかな作業ミスであり、損害賠償並びに慰謝料を請求しようと思う。相談に乗ってもらいたい」と。

 

掲載して1ヶ月が過ぎたので続きは以下に移動しました。

 

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