お互い、頭の毛が薄くなっても気づいて声をかけたらすぐに打ち解けます。
それが学生時代の付き合いってものです。
そのまま食事なり、呑みなりに出かける。
ついでに「明日は休みだからうちに寄れ」とか。
「泊まればいい」とかいう話に、お互いがなったとします。
友人宅で飲むことになり、彼の部屋で学生時代の話に花が咲く。
「ちょっとトイレに行ってくる」と 友人が席を立ったあと、久しぶり
に友人の部屋をじっくり眺めまわすと、懐かしい思い出がいっぱいです。
本棚には卒業写真なんかもあるわけで、ちょっと本棚を開けてみると・・・。
アルバムとかの狭間にCDケース(ファミコンのカセット)があり、
手に取ってみると、自分の名前 が書かれた
CD(カセット)がありました。
あれ?これ、俺のCD(カセット)?懐かしいな。貸したことも忘れていたけど、久しぶりに聞きたいな。返してもらおう。
で、カバンに入れる。
カバンに入れたあなたの行為は OUT! 「窃盗」になるようです。
「俺の名前が書いてある俺のものを俺が持って帰って、なんで窃盗だ!」
なんていう声が聞こえてきそうですが、学生時代に貸した(使用貸借契約)ものに使用期限をつけていたでしょうか。
で、それを証明する書面はありますか。
それがなければ 貸したものは、理屈上、貸した時点で永久に貸したこと になります。
これ、代車でも同じです。
貸した時に返す日を記帳してサインをもらうというのはこういうこと。
学生時代ほどの付き合いもないのに代車を出すリスクは大きすぎませんか。
実際は、口約束で貸すし、返してももらえます。
そこまで四角四面にすると友だちじゃなくなるし、付き合いなんてできなくなる。
それはもっともです。それが友だちだから普通はそんなことしないです。
友だちがトイレから戻ってきたら 「お前の部屋で今、昔、俺が貸
したCD(ファミコンカセット)を見つけた。名前が書い
てあるからな(笑)久しぶりに聞きたいから今日、返して
もらっていいか?」・・・で話はまとまるはずです。
友だちも 「お~、そんなものがあったか(笑)持ってかえってくれ、持ってかえって
くれ」 これで 『使用貸借契約』 も解消し、終わるのが
学生時代の友だち関係です。
でも、黙って持って帰るとトラブルになることがある。
それも友だち関係だからです。
本当に怖いと思いませんか。
一気に関係が冷え、信頼関係も崩れてしまう、こんな話、たくさん知っています。
駅で久しぶりに会った友だちですが、会わなければよかった、と。
代車の貸し借りや売掛金と同じです。
これはあくまでも 『占有権』 を話すための例え話ですが、軽自動車は 扱いが『動産』、普通車の扱いは 『不動産』
くらいは頭の隅に残しておいた方がいいかも、ですね。