整備士が知らない…かもしれない整備工場の苦情相談担当者の『ひ・と・り・ご・と』

整備士が整備工場で勉強しようと思っても出来ない整備に関わるユーザーからの苦情、整備工場からの相談を綴ります。法律的なところは専門家ではないので鵜呑みにせず参考程度に。古い話で記憶もあやふやですが自分の笑える失敗話や整備の話もほんの少し。依頼があれば事例内容を紹介する講習会もやります。実例を知ってトラブルを防止しましょう。

いきなりの架空請求?

 

 とある債権回収会社から「御社への売掛金の債権が当社に譲渡された。ついては弊社口座にその未払金を振り込んでもらいたい」という『督促状』が届いた。

 

 当社に売掛金があるといっている会社は、取引先の中古車店だが、その店が当社に仕事を依頼することはあるが、当社がその中古車店から車を買ったことは殆んどなく、部品や用品を購入した覚えもない。

 もちろん作業など依頼したこともない。

  

 債権回収会社だとはいえ、いきなり督促状が届いたので、債務を譲渡したという中古車店に何の債務なのか事の真偽も含めて確認する連絡をした。

 

が、連絡が取れない。

 

 いわれのない借金なので『債権譲渡された』という体で債権回収会社を名乗るところからの架空請求ではないか?とも考えられる。

 

 

 

 それなら『放置』でいいと思うが、債権回収会社が本物なら次は催告状が内容証明郵便で送られ、そのあと少額訴訟となり、訴状が送られてくるだろう。

   

    放置は余分なリスクを抱えることになる。

   

 あとで問題になるより先に聞いて確認しておきたい、というのがこちらに聞いてきた趣旨。

 

 借金が事実でないのに督促状?

 裁判所からなら放置出来ないが、架空請求の事例で偽裁判所から督促状が届いた話を聞いたことがある。

 

    「内容は専門家に伝えておくので直接指示を仰いでほしい」と伝えて保留。

   

 後日、中古車店が別件の『詐欺』容疑で逮捕されたことを知った。

 

 間をおかず、債権回収会社から相談事業者に「弊社(債権回収会社)も騙された。 中古車店を訴える」と息巻いていたらしいがそれは相談事業者に関係ない。

 

 憶測でものをいうわけにいかないが、本物の債権回収会社なのかいまだにわからないという。

    いずれにしろ、今後もこういったことがあれば一人で悩まないよう、わからないことや必要な措置は今回同様すぐに専門家に委ねたいと思う、ということだった。