整備士が知らない…かもしれない整備工場の苦情相談担当者の『ひ・と・り・ご・と』

整備士が整備工場で勉強しようと思っても出来ない整備に関わるユーザーからの苦情、整備工場からの相談を綴ります。法律的なところは専門家ではないので鵜呑みにせず参考程度に。古い話で記憶もあやふやですが自分の笑える失敗話や整備の話もほんの少し。依頼があれば事例内容を紹介する講習会もやります。実例を知ってトラブルを防止しましょう。

そんな形のクレーマー


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    半年前に弊社が販売した乗用車(新車)だが「車の調子が悪くなった」という連絡が入った。

 登録して半年。ユーザーがなにかやったと感じたが、『矛先』がこちらを向いても困るのであれこれ聞かず、すぐに車を引き取りに行った。

 

   エンジンをかけて状況を確認すると明らかに不調。しかし、『あれをしたとき』になる症状だというのはすぐにわかった。

    「いつ燃料を入れたか」  →  一昨日

    「どこでいれたか」  →  近所の(フルサービス)のガソリンスタンド

    「どれくらい入れたか」  →  ゲージの半分より下

    これらを矢継ぎ早に質問して確認。

 

    臭いを嗅いでみると軽油臭。

    燃料をいれたガソリンスタンドに確認しようと連絡すると「入ったばかりのアルバイト従業員がガソリンと軽油を間違えて入れた」ということが確認出来た。

(アルバイトとはいえ、そんな間違いをするかなぁ)

 

    アルバイトくんは、あとで間違いを自己申告したそうだが事業者はユーザーの特定に至らず、苦情が来たら対応することにしていたらしい。

 

    その対応が正しいかどうかは別にして、車が新しいことから弊社が修理をしてもクレームのリスクが可能性としてある。

    そこを踏まえ、修理はユーザーの了解を得て販売店に外注することにし、ガソリンスタンド側もこういった時のために保険に入っており、修理費用の支払いについては販売店(弊社取引先)に直接行うよう、また、修理方法についても販売店に一任し、弊社はノータッチという形を三者(ガソリンスタンド、販売店、ユーザー)に伝え、全て任せた。

 

 修理内容はフュエルライン等、後日影響が出そうにない部分については洗浄で、影響の出そうな部分については交換とし、元の状態(違和感のない状態)に戻ったことを確認してしばらく様子を見るという約束で納車された、と聞いた。

 

 ところが納車されてしばらくすると、ユーザーが販売店に「またエンジンが止まると困るのでエンジンを新しいものに載せ替えてほしい」という要求をしてきたという。

 

 修理はすでに完了しており、数日後の経過も順調で車には何の問題もない。

 しかし、この日以降、載せ替えを強要する電話がほぼ毎日販売店に入る、と販売店から弊社に連絡があった。

 

 ユーザーは弊社の古くからの顧客で弊社が知る限りいわゆるクレーマーといった類の人ではない。

 しかし、今回の販売店への要求は完全なクレーマー。

 

 しかも要求は電話があるたびに変化し、同時に少しづつエスカレートするらしい。

    販売店曰くは、誰かに何らかの入れ知恵をされているようだ、とのことで弊社に何とかしてもらえないかという連絡だ。

 

    こういう形の過剰な要求にどのような対応をすればいいのかアドバイスがほしいという、事業者からの相談。

 

 

掲載して1ヶ月が過ぎたので続きは以下に移動しました。

 

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