整備士が知らない…かもしれない整備工場の苦情相談担当者の『ひ・と・り・ご・と』

整備士が整備工場で勉強しようと思っても出来ない整備に関わるユーザーからの苦情、整備工場からの相談を綴ります。法律的なところは専門家ではないので鵜呑みにせず参考程度に。古い話で記憶もあやふやですが自分の笑える失敗話や整備の話もほんの少し。依頼があれば事例内容を紹介する講習会もやります。実例を知ってトラブルを防止しましょう。

ラジエター交換後の故障


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 弊社が新車で販売し、2年半が経過した軽自動車だが、ユーザーから「オーバーヒートをした」といってクレームを受けている。

 話を聞いてほしい、という事業者からの相談。

 

 事業者の話では、今回のオーバーヒートをする1年4ヶ月前にユーザーが高速道路で事故(走行中、小動物と衝突)をし、そのはずみでラジエターを損傷したという。

 

 この時に水漏れを起こした(どれくらいの漏出かは不明)がユーザーは、その漏れを承知した上で走行を続けた。

 水温警告ランプが点灯してもなお高速道路出口までの数km(というが実際はわからない)を走行し、弊社には高速道路を降りてから引取の連絡をしてきた。

 

 弊社は、引き取って来た車の状況と事故の概略を聞いて損傷したラジエター他を交換。試乗を繰り返して水温が上昇しないことやエアコンの効きなどを確認してから納車した。

 

 その修理から1年4ヶ月が経過した今回、「オーバーヒートをした。故障個所はラジエターだけではなかった。当時の修理に見逃しがあった(肯定)」というクレームだ。

 もちろん、見逃しの根拠は示されていない。

 

 弊社は納車時に『小動物に衝突し、高速出口まで警告ランプが点いたまま数km走行したこと』と『修理後1年以上使用してきて何の問題もなかったこと』『納車時には、後日何らかのトラブル(オーバーヒート等)が発生する可能性』については説明している。しかし、本人は「そんな話は聞いていない」という。

 

 どうしても御社(弊社)が無償対応出来ないというのなら販売店やメーカーにクレームをいうので一緒に苦情を訴えて無償修理するよう口添えをしろ、と無茶を言い始めている。(不当要求?)

 

 ユーザーは近隣の人で付き合いも長く、間もなく車検もありこの苦情に困っている。こういった苦情の対応について何か事例があれば、アドバイスが欲しい。

 

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