中古車展示場で格安(14万9千円)の軽自動車を見つけ、契約した(ここが今回の争点)が、販売店がおかしなことを言うので話を聞いて欲しいという相談。
外観の傷や検査の残り期間(数ケ月)及び事故歴(『ない』と言われた)を聞き、購入に必要な書類等を教えてもらった。
数日後、書類を揃えて持って行ったところ、『バッテリーが弱っている』とか『タイヤの残り溝が少ない(次の検査はパスしない)』というようなことを伝えられた。
購入前なので交換して欲しいと言ったが費用を提示された。
購入前に交換する必要がある部品がわかっているのなら交換しておくべきだと思う。
また、事故についても前回は『ない』といっておきながら、今回は「フロントフェンダーを塗装している」とも。
購入直前まで事故の有無を隠そうとしたのも問題だ。
さらに、聞いていた必要書類は全て揃えたのに「免許証のコピーを取らせてほしい」と言われた。
当然、何に必要なのか問うたが説明もせず、この時を境に事業者は「車は売らない」と言い始めた。
免許証は個人情報の最たるものでプライバシーポリシーの表示もなく、何に使うのか説明も出来ないのは問題。
売買契約は双方合意により成立しているので事業者から一方的な破棄は出来ない。
事業者が私の要求を飲み、車を販売するよう要請して欲しいという内容。
もっともな論理展開をしていると思っているようだが不思議なことばかり。
契約内容は契約書に書かれているか?と聞いたところ、「1回目に購入を伝え、2回目にバッテリー等の話を聞いたのでそれらを納車までに交換(無償)する約束を契約書に記入してもらってからサイン(押印)しようと思っていた、とのこと。
そうすると契約が済んでいると言えるかはどうか、微妙。立証が難しそうだ。
あと、フロントフェンダーだが、程度にもよるが一般的に塗っただけでは『事故』と言わない。
訴えている内容はわかるが了承を得て事業者に連絡をしてみた。
事業者の話と相談者の話で最も大きな違いは1回目の商談時の話。
事業者は「購入を決めたら各種書類を持って来ると言っていた」と1回目の来店時に口頭でも契約まで進んでいないといい、相談者は「間違いなく口頭で契約は済ませた」という点。
2回目の商談時に事業者が『売らない』といったのは…
・事故の隠匿を相殺するため、値引き(4万9千円の減額)を要求された。
・値引きした額でタイヤとバッテリーを交換するよう要求された。
これらを主張されたからだという。
事業者に説明不足があったとしても相談者の横車はかなりのもの。
金銭の授受は行われていないので契約が成立しているかどうかがポイントになる。
これ以上は当方のアドバイスできる範囲をこえるので当事者同士でもう一度よく話し合うか、専門家に委ねるしかないといって相談を終えた。
以降、相談者から連絡はないが、事業者から「説明不足を詫び(ユーザーに花を持たせ)て話し合いで契約しないことで合意した」ということだった。