ある日の午後、見たことのないユーザーが「たかが3万kmや4万kmの走行でこんなもの(部品名)がこんなに傷むか!」と怒鳴り込んできた。
なになに??
何を怒っているのかわからないが、ユーザーが訴えてきたのは消耗部品。
傷みはみればわかる、が壊れているようには見えない。
クルマには弊社のくたびれたステッカー。
弊社が販売したクルマには間違いないが、販売後15年以上は経過しているはず。
その前に、この人はいったい誰?
購入してくれた客でも販売して15年以上経過していればどんなクレームも効かない。
それが消耗品ならなおのこと。
『何を言っているの?』状態。
意味がわからず、いろんな???が頭の中を巡る。
車もユーザーが言うように、とても数万kmの走行状態の車とは思えない。
もしも、表示距離数が本当ならメーターが交換されたか改ざん(巻き戻し)されたかだろうという予想はできる。
・・・が、証拠もなくこの人にそんな重くなりそうな話を軽々しく口の端に乗せられない。
で、さっきからのクレーム口調がなにより不思議な思いで聞いていた。
とにかくユーザー(全然知らない人だが)が興奮しているので、こちらは努めて冷静に、落ち着いて、上げ足を取られないように対処する。
まずは車をいつ、どこで手にいれたのかを聞いてみた。
すると、私どもが名も知らない中古車店から、このユーザーの友だちが購入したものだと分かった。
その友だちが数年間乗ったあと、この度、このユーザーが譲り受けたのだという。
なるほど。
とすると、このユーザーまで何人の手を経ているのか?・・・それも気になるが、それはさておき(どうせわからないだろう)なぜ当社にやってきた(怒鳴り込んで来たといいたいが)のか?である
この疑問を落ちついて、興奮させないよう、さらに言葉を選んで聞き出したところ、譲ってくれた友人が「何かあればここ(弊社のステッカーを指差し)に電話したらいいから」といったらしい。
ようやく話が飲み込めた ( ノД`)シクシク…
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中古車は本来同じものがない。消耗品なら当社が販売していてもクレーム対象外。
そのことを分かりやすく噛み砕いて(なんでこんなことをせにゃならんのだ?)じっくり説明し、(この時点くらいでだいぶ落ち着いてきたのか話は聞いてくれるようになっていた)なんとか帰ってもらったが、また来ると言っていた。
そこで当社はこのユーザーをどうしたらいいだろうか?という相談。
メーターの改ざん等、こちらで立証できないことを言うと新たなトラブルを招くので今回の対応は間違いないと思う。
中古車店で購入した友人というのも御社と何の関係もないなら、他店で購入し、無責任にもステッカーの事業者に「苦情を言っていいよ」とはキラーパスもいいところ。
ステッカーの貼付も考えものだとは思いたくないが、今後の修理依頼に関しては、『契約自由の原則』をもとに御社が決めてほしい。
仕事を選ぶのは自由。
どうしても行うならリスクを書面にして契約すること。
個人的にはよく考えて、としか言いようがないと伝えた。