整備士が知らない…かもしれない整備工場の苦情相談担当者の『ひ・と・り・ご・と』

整備士が整備工場で勉強しようと思っても出来ない整備に関わるユーザーからの苦情、整備工場からの相談を綴ります。法律的なところは専門家ではないので鵜呑みにせず参考程度に。古い話で記憶もあやふやですが自分の笑える失敗話や整備の話もほんの少し。依頼があれば事例内容を紹介する講習会もやります。実例を知ってトラブルを防止しましょう。

嘘つきは何の始まり

 

   

 経験上、一般ユーザーの嘘つき率(事実でないこと、話を少し盛ること、知識不足、経験不足等も入れて)は95%を超える。
 

 その電話が初めてかかってきたのは、平成26年の初夏。 
 クルマは平成24年式のワンボックス車。
 電話をしてきたのは一般ユーザーで名を『Y』という、超クレーマー。

 今回で大きいクレーム電話は三回目になる。
 三回目の今回、最初は誰かわからなかった。
 一回目はこちらも一生懸命対応し、 相手となった事業者とも密に連絡を取った。しかし、途中、とんでもないクレーマーだとわかり、対応しきれずに当事者同士で話し合って、と匙を投げた格好になった。

 二回目の相談はユーザーが「一回目の相談時に言い過ぎた」との反省の弁から入り、「何とか事業者と話し合いをしたいのでもう一度連絡してもらえないか?」という内容のものだった。

 しかし、事業者に連絡するとすでに事業者は専門家に委ねており、当該営業所所長、担当セールス、担当メカニックを異動し、内容は所長にのみ伝え、連絡があれば毎回本社に連絡して指示を仰いで、専門家からユーザーに連絡する、というスタンスを徹底している状況に変わっていた。

 当方からの連絡でさえそんな感じで対応され、専門家からではないが、「この件に関してはこれ以上介入しないでほしい」と言われた。

 そのやりとりの中で事業者から、『ユーザー側も専門家を入れている』ことを知った(ユーザーは言ってなかった)
 我々はもともと介入する気など微塵もない。
 ただ、ユーザーから連絡を取りたいといって来ているのでそれを伝えないわけにもいかず、連絡をしただけだ。

 専門家云々を聞いたら私が話を聞くわけにはいかない。
 当方の用件はこれで終わり。
  今回のこの内容を相談者に伝えた。

 相談者は、こちらに対していろいろ言い始めたが、苦情を当方に言われてもどうしようもない。

 大概揉めているのはわかるが、事業者の対応は紳士的で、今まで交換してきた部品も並大抵ではない。

 反面、ユーザーは、偽りの報告内容が多く、専門家を入れていたことを当方に伝えていないなど、相談内容に不備が多過ぎた。

 したがって、「申し訳ないが、お互いに話し合いをしようとする意思がなく、双方に専門家が入っていると知ったらこれ以上話は聞けない」といって、終わらせようとしたが、ユーザーは「誰が専門家を使ったいうのか!こちらは穏便に話をしようとしているだけだ!」等々、当方にいろいろ言い始めた。

 

 あまりの言い様、暴言、中傷で腹に据えかねる部分もあったが相手にならず、「我々は第三者。当事者同士が話し合おうとしないのにどうにもできない。双方で解決の道を探ってほしい」といって電話を強引に切った。

 それからなんと2年が経った今回、三回目の電話があった。

 

   

公開して1ヶ月以上経過したので続きは以下に移動しました

 https://note.com/carrot3/n/ndb0d2505d937