整備士が知らない…かもしれない整備工場の苦情相談担当者の『ひ・と・り・ご・と』

整備士が整備工場で勉強しようと思っても出来ない整備に関わるユーザーからの苦情、整備工場からの相談を綴ります。法律的なところは専門家ではないので鵜呑みにせず参考程度に。古い話で記憶もあやふやですが自分の笑える失敗話や整備の話もほんの少し。依頼があれば事例内容を紹介する講習会もやります。実例を知ってトラブルを防止しましょう。

『部品は処分して』の処分とは

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 ドアミラーの交換を依頼された事業者からの相談。

 どうなったらこんなことになるのか、ドアミラーに縦方向の力が加わった様な感じでちぎれていたという。

 交換したドアミラーは、ユーザーから「処分してほしい」と依頼されて修理を請け負ったがミラー自体は割れておらず、本体にも殆ど傷がなかったので配線と取り付け部の補修だけで再利用しようと交換した部品を廃棄せずに保管しておいた。

 その保管していたドアミラーを後日、ユーザーが取りに来た。

 弊社が保管していたのはたまたまであって、本来なら廃棄していたもの。

 そこで相談事業者はこの時ユーザーに「廃棄した」と伝えた。

 しかし、交換したドアミラーはユーザーの目に触れるところに保管してあったことからそれを見たユーザーが返却を強く要求してきたという。

 相談してきた事業者の言い分は「交換した部品は処分を依頼されており、保管していたものを返せというユーザーの要求はおかしい」というもの。

 相談内容は理解できた。だからといってユーザーから話を聞くわけにもいかないので事業者にさらに質問してみた。

 

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