整備士が知らない…かもしれない整備工場の苦情相談担当者の『ひ・と・り・ご・と』

整備士が整備工場で勉強しようと思っても出来ない整備に関わるユーザーからの苦情、整備工場からの相談を綴ります。法律的なところは専門家ではないので鵜呑みにせず参考程度に。古い話で記憶もあやふやですが自分の笑える失敗話や整備の話もほんの少し。依頼があれば事例内容を紹介する講習会もやります。実例を知ってトラブルを防止しましょう。

ドライブレコーダーの電源解除は違法

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 弊社では修理で預かった車にドライブレコーダーが装着されている場合、その電源を切るようにしている。

 理由としては、高額な車が多く、他のお客さまの車が映り込むことなどプライバシーの侵害にも配慮した対策だ。

 ところが、この度、弊社顧客から「ドライブレコーダーの電源を切るのは違法行為であり、関係団体(具体的には当方の名称)で問題になっている」と言われた。

 しかし、弊社はそのようなことが問題になっていると聞いたことがない。

 もし問題になっているのであればそちら(当方)から情報公開されるべきだし、どんな問題で何の法律に触れるのか教えてほしい、という事業者からの問合せ。

 

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車検費用が高いから訴える

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 整備事業者で車検をして24ヶ月点検の費用と別にヘッドライトの調整費用やブレーキオイルの交換費用を『ぼったくられた』というユーザーからの苦情。

 相談者の言い分は「車検といえば整備や点検は何もかも『込み』になるのが常識で点検費用と別に追加費用が掛かるはずなく、支払いを拒否したら車が納車されないのはおかしい」というもの。

 また「そちらの府県の事業者は程度が低い。暴利を貪ろうとしている事業者をきつく指導し、減額を要請してほしい」とも。

 

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クレームはメーカー系販売店に

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 ステアリング操作時に異音が出ることに気づいた相談者が、メーカー系販売店に修理を依頼したところ『断られた』という相談。

 

 「私は他社の車を修理しろと言ったのではない。取扱い車種の修理が出来ないのならその理由を言ってくれといったがそれも言わない。そちら(当方)から私の車を修理するよう要請し、販売店にこのことについて謝罪文出すよう言って欲しい」と。 

 

 苦情を伝えることは出来るが、謝罪文も修理の受け入れ拒否もその事業者が決めることで違法性がなければあなたの要望が通るかどうかはわからない、というと「欠陥かもしれないのにそちら(当方)はそれを認めさせようともしないのか」と当方に対して怒り始めた。
 しかし、ここは冷静に「欠陥かどうか、今の時点ではわからない。欠陥だというのなら、それはあなたが欠陥を証明しなければならない」と立証責任について説明したら「そちら(当方)が証明しろ」と、訳がわからない。

 

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故意か過失か事実か否か

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 メーカー系販売店で自動車の修理をしてもらったが納車されてからフロント・ドアのアウター・ハンドル付近に見覚えのないエクボ傷に気づいた。
 車を預ける時にはなかった傷で故意につけたのであれば非常に悪質な行為であり、販売店を処分し、修理するよう要請してほしいという苦情。


 もちろん、当方が処分をすることも修理を要請することも出来るはずはない。しかし、こういった苦情を受けて販売店に話を聞きもせず否定をすると矛先は必ずこちらに向く。
 販売店に連絡をしてもいいというので折り返し連絡をする約束をして一旦電話を切った。

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契約不適合責任と無過失責任

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 保証なし現状販売で中古軽自動車を購入したというユーザーからの相談。

 購入後約3千Kmでクラッチが滑り購入した店に修理を依頼したところ修理代を請求されたというもの。

 事業者は「直前ユーザーの走行が約11万Kmで6万km走行時にクラッチをオーバーホールしその後約5万km走行。車は保証なし現状販売でクラッチは消耗品だから有償である」という説明をしたとのこと。

 しかし、6万km走行時にクラッチをオーバーホールしていることも今回のタイミングでの故障も私(相談者)にはわからない。

 購入時にも説明を受けていないのでクラッチの故障は隠れた瑕疵に該当し修理は無償(契約不適合責任=瑕疵担保責任)になるはずというのが相談者の言い分。

 他の部分も納車前の点検が行われたかどうか疑わしく、そちら(当方)からもクラッチの修理代金の支払いが不要だと伝えて欲しいという内容。

 

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代車の事故で感じる道義的責任

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 過失なしの追突事故に遭った弊社の古くからのユーザーに「車を修理する間、代車を貸して欲しい」と頼まれて軽自動車を貸し出した。

 その代車でユーザーが、大型ショッピングセンターの駐車場に止めてあった車2台に衝突する事故を起こした。(誰も乗っていなかったので人的被害はない)

 ユーザーは『他車運転特約』に加入しており、弊社の車の保険は使わずに済み、事故相手の車の修理は対物保険でまかなえる(修理は他社)。

 しかし、車両保険には入っていなかったことから弊社が貸し出した代車はユーザーの自費修理になる。

 修理費用は概算で25万円だが代車は低年式過走行車で中古車としての査定額はなく、車両評価額は修理額に見合わない。

 代車貸出し時に「事故をしたときの修理費用はお客様負担」という約束を口頭で行っているが、書面では行っていない。

 ユーザーに修理費用を負担してもらうことが法的に問題ないか。

 また、代車には保険会社から3000円/日が『謝金』として支払われることになっているが、代車を修理している間、その費用が受け取れるかどうか聞いておきたいという内容。

 

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性能向上も痛し痒し!


 検査後、朝一番で取りに来ると約束していた納車が夜に変更され、ゆっくり清掃作業をしていた新人の私。

 「掃除が済んだら駐車場に車を移動させておいて」といわれ、掃除後に駐車場へ。

 夜、車を取りに来たユーザーに先輩が納車時の説明をし、私がユーザーを駐車場に連れて行った。

 シートに座ったユーザーが・・・一言「エンジンかからんけど?」

 

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